<エアーボックスのボルトが抜けなくなりました>

いつも質問に対する丁寧な解答をありがとうございます。
今回もよろしくお願いします。私は、03Rev−3に乗っています。先日、エアクリーナーを交換してボルト2本ををいつものように締めたつもりだったのですが、その後、再び取り外そうとしたところ、エアクリーナー取り付けボルトの前のネジが、エアクリナーボックスに埋め込んだナットと共回りして外せなくなってしまいました。
締め込みすぎた事が原因と思われますが、このボルトを外す方法がわかりません。解決方法があればご指導願います。よろしくお願いします。

<A>

 そうなった原因は、そこの部分の

1. 5ミリのボルトを強く締めつけすぎた
2. 5ミリのボルトを斜めに締め込んでしまった

 のどちらかです。

 ボルトナットを締め込んで、それをはずそうとボルトかナットを反時計方向に回した場合、ゆるむ第一条件は「相方が動かないこと」ですよね。あんたの場合は、その相方のナットが動いて共回りしている、ですよね

 相方のナットをしっかり固定することが出来れば、強く締めすぎても、斜めにねじ込んでも何とかはずれますが、相手が共回りすればはずれません。むなしく、クルクル回転木馬のように回るだけです。

 エアクリーナボックスに埋め込んである、すべてのナットは埋め込みタイプの溶着です。

 ようするに簡単に言えば、プラスチックのエアクリーナボックスに、ナットよりも少し小さな穴を開けておいて、そこに熱したナットを押し込んでナットをプラスチックに溶着します。ですから、始めに出てきた「ボルトナットを締め込んで、それをはずそうとする時」に、ナットをスエカゲツールのスパナで固定すれば頑丈ですが、この場合は「プラスチック」で周囲を固定している力しかないのですね。

 だから、人生のすべてをかけて締め込むと、ゆるめる時にそのトルクにプラスチックの固定力が負けてしまいあんたのように、むなしくクルクル共回りしてしまいます。

 解決方法ですが

1. それって、まだエアクリーナのスポンジを押さえるプラスチックのワッカが付いたままですよね。
2. 反対側の、もうひとつのボルトがはずれているのなら、それをはずします。
3. そして、プラスチックのワッカが付いたまま上に何とかして共回りするボルトナットごと引き上げ抜きます。
4. 畑から、大根かニンジンを引き抜くのと同じです。
5. この時は、自分のバイクはおそるおそるで力がなかなか入りませんから、肉体労務者風の日頃から何も考えていなそうな友達にやってもらうのが一番です。
6. はずれましたら、その部分に穴があいてしまいます。
7. その穴を5ミリか6ミリのドリルで貫通させます。5ミリにするか6ミリにするかは、あいた穴の大きさによります。
8. 貫通した穴に、エアクリーナボックスの内側にナットを入れて上からボルトで固定します。
9. そして、エアクリーナの内側のナットの周辺を、接着剤で固定します。
10. この場合の接着剤は、日曜大工の店に行けば売っている「金太郎飴のような棒状で、必要分切って、それをクニクニ粘土のように混ぜて使う」のがベストな接着剤です。
11. これには、5分硬化型と16時間硬化型がありまして、水に強く水中でも固まり強度もあるのは16時間硬化型ですが、この場合は5分硬化型で十分です。注意は、ナットもプラスチックも接着剤の触れる部分は、荒れ野原みたいに凸凹にしておくことです。
12. 接着剤が固まれば、ナットをはずして完成です。
13. この部分の締め付けは、軽いプラスチックのワッカを押さえるだけの目的ですから、人生のすべてをかけて立ち向かってはいけません。ほんの軽く「クッ」とです。

 民間人の方々のバイクやエンジンや、他色々のものをバラしますが、とにかくすべて締めつけすぎです。もう二度とはずさないのならそれでよろしいが、トライアルバイクは保安部品が付いているとはいえ「レーサー」です。レーサーはすべての部分を、バラシ組みするのが第一条件で、その為には「あなたが思っているよりも、すべてをゆるく締めつけ」ましょうね。