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前回は、ガソリンタンクキャップからガソリンが漏れるという質問でした。これの回答の書き始めは以下の通り。
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Beta/Rev-3には、ガソリン自動ストップ装置が2カ所にあります。一つ目はキャブレターで、もうひとつは本題のガソリンタンクキャップです。
トイレの水を流すと、水タンクに不足した水が流れ込み、満タンになると自動的に水道水はストップします。これは、タンクの中にある「浮き子」というのが水が入ってくると上に上がっていき、最後には水道バルブの穴を浮き子につながった「ふた」でふさいでしまうという原理。これと同じ原理なのが、キャブレターとガソリンタンクキャップです。
キャブレターの場合は、浮き上がる浮き子は左右にあるフロートですが、ガソリンをスットプさせるのはフロート自身ではありません。フロートに連動している円錐形の「丸いやり」みたいなのが、ガソリンが出てくる穴に差し込まれるようになっており、ガソリンをストップさせます。
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今回のアナタの質問は、バイクのエンジンを止めてサイドスタンドか立木に寄りかけておいて、次にエンジンをかけようとしたらかぶったみたいになって、なかなかエンジンがかからないというトラブルです。
これは単純にキャブレターの中のガソリン自動給油 & ストップ機能の、ストップ機能が働かずにチビチビ漏れたガソリンがクランク室の中にたまってしまったことが原因です。特に左側に倒した時はけっこうひどい状態でなかなかエンジンがかかりませんね。
*原因その1
ガソリンがキャブレターの中に一杯になってくると、フロート室の中にある浮き子が上に上がり、それに連動している円錐形の「丸いやり/ロケットの先っぽ」みたいなのが、ガソリンが出てくる穴に差し込まれるようになっており、ガソリンをストップさせます。
このフタの部分にゴミか何かがついて完全にフタの役目をせず、少しだけどガソリンが漏れてくる。
⇒ 対策
オーバーホールして掃除する。
*原因その2
ガソリンが出てくる穴に円錐形の先っぽが刺さって、ガソリンが漏れないようにしています。でも、これって単純に考えただけでものすごい数上下してこの事をやっているわけでしょう。だから、この円錐形の先っぽの穴に当たる部分に溝が入ってきて段付きが出来て、完全にフタの役目をしなくなりそこからチビチビ漏れるのです。
実際にキャブレターをオーバーホールした時に、この円錐形のロケットの先っぽを見てみましょう。年式の古いバイクに付いているキャブレターほど、くっきりと段付き溝が付いています。
⇒ 対策
極細目のコンパウドか、たばこヤニ取り用の歯磨き粉をつけて、しつこく何回もクリクリ回して面の当たりを修正する。
コンパウドって、中目/細目/極細目の3種類だけですが、実は「たばこヤニ取り用の歯磨き粉」が超極細目のコンパウド代わりになるのです。精密機械の面の摺り合わせの最終段階は「ラッピング」といって大切な作業なんですが、ロケットを飛ばす勢いの東大阪の中小企業でも、最後の仕上げの磨きは「たばこヤニ取り用の歯磨き粉」を使っているのを皆さん知らないでしょう。
これはけっこうな企業秘密なんだけど、とにかく口の軽いブラックお父さんは何でもばらしてしまいます。でも、どこのメーカーの歯磨き粉がベストなのかはばらしません。
*原因その3
ガソリンが出てくる穴に円錐形の先っぽが刺ささるんだけど、この刺さるべきロケット本体がどこかにひっかかって完全に上に上がりきらない。多くの場合、左側に倒した時に特にひどいので、ロケットを押し上げるフロートが左に倒れた状態では、フロートの押し上げる力が不足してどこかにひっかかるのかもしれないのも原因です。
黒山選手のバイクは、どこの部分でも常に最新タイプを使っています。もちろんキャブレターも'05年についていた新品です。でも、下りにバイクを置いたり、左側に倒したりした時に時々こうなります。ということは、純正ミクニVM26キャブレターはどの方向であれ斜めに傾いた状態では、フロートバルブを押し上げる力が足りなくなるという欠点があるのかもしれないですね。
⇒ 対策
ロケットを押し上げるフロートを完全に押し上げるように、バイクを少し倒しておく時に必ず指か小石か小枝で「キャブレターを叩く」ことをする。これはけっこう有効で、オーバーフローパイプからガソリンが漏れている時に、キャブレターを叩くと止まることで分かります。
その昔から、真空管であれトランジスターであれ、ラジオの調子がガーガピーピと悪い時はラジオ本体を叩けばなおることがよくあります。この叩くという修理方法は古今東西有効で、NASAの技術の粋を尽くしたスペースシャトルで、宇宙を飛ぶシャトル側から「コンピューターの調子が悪い」と連絡があれば、その修理方法の1番は「再起動」で、2番は「軽く叩いてみろ」ですが、これは本当です。
今はなき美空ひばりの歌に「柔」というのがあって、その歌詞に「口で言うより手の方が早い」でして、分からんやつは痛い目にあわせるもまた真理なのです。
⇒ 最後の解決法
何をしてもやっぱりかぶってエンジンがかからない場合があります。その時は「アクセルを全開」にしてキックしましょう。キック5発以内で必ずかかります。
キックしてかからない場合は、本能的に「チョーク」してかけようとします。これはとんでもないことで、かぶっているのが更にかぶります。
こん時は、アクセルを全開にしてキックします。これでまずエンジンはかかります。それもボトボトボトボトって、煙りモクモクでかかります。ぜひ、覚えておいてくださいね。
ちなみに「チョーク」って意味知っていますか。英単語の辞書を引いてみましょう。そう「窒息」の意味なのです。チョークをする、つまりキャブレターの空気通路をふさいでしまうって意味ですね。