<ヤマハTY250Zのリアクッションをオーバーホールしました>

元チャンプ伊藤敦志さんのチャンピオンバイクの市販版、ヤマハTY250Zスタンダードのリアクッションを始めてばらし組みいたしました。

TY250Zのサービスマニュアルの年月日を見ると1995年だから、今から13年前のバイクです。13年前というと、黒山選手がBeta/Rev-3の前の、テクノの前の、ガラと同じ時代のバイクですね。

ということで、現役のリアクッションではなくて、まあレストア(蘇らせ)という感じでの作業になりました。始めてばらしてみて、外車のボーゲとかサックスとかオーリンズとかパイオリに比べて、ヤマハ発動機製は丈夫頑丈に作られていまして、良く言えばオーバークオリティ(高品質)、悪く言えば重すぎるです。

丈夫頑丈ですから、どっこも痛んでいませんが、さすがに日本製とはいえ、年月が経つとゴム類スポンジ類が全部いかれておりました。新品交換以外に手だてはありません。黒山選手がヤマハ製のリアクッションを使っており、同じ部品を持っているので、すべて「純正品交換」ですから安心です。やっぱり、ゴム・スポンジ類は日本製が世界一ですね。

これを作ってテストした張本人が、現在、お父さんの上司ですから、ばらし組みノウハウを丁寧に教えていただきました。

スペイン製のオーレ社は、元マルコ.コロメのサポートしていたペドロ.オーレという人が社長で、このバルセロナにある会社には3回程行って組み立て現場を見学経験があります。また、イタリア製パイオリ社はBetaMotorのあるフィレンツェから約100キロ北にあるボローニャにありまして、現在、BetaMotorのすべてのバイクはパイオリだから、黒山選手のメカのイワノーやイーバンが「ああしろこうしろ」とやってもらいに行く時には必ずついていき、しっかりと見学(技術を盗む)してきました。

何でもそうですが、こういった機械類のばらし組みは、実際に組み立てているメーカー現場に行ってノウハウを見てくるのが一番ですね。でも、なかなか見せていただけないのが普通です。


*バラバラの状態のTY250Zのリアクッション

*参考までにオーバーホール代と、すべての作業&部品代は以下の通りです。

 -YAMAHA TYZリアクッションオーバーホール→19,000円
 -オイルシール日本製→3,600円
 -センターブッシュ(樹脂ベアリング)日本製→1,200円
 -チッソバルブゴム日本製→300円
 -バンプラバー日本製→3,700円
 -バンプラバー長さ調整カラー→2,500円
 -オイルシールとセンターブッシュ取り出し→2,000円
 -オイルシールホルダー加工→2,000円
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   計 34,300円

<能書き>

-オイルシール日本製→3,600円は、車やパソコン電気製品と同じで、内径サイズは同じでも13年前と今の現役オイルシールは見た瞬間、性能差で圧倒的に違いますね。
-オイルシールとセンターブッシュ取り出し→2,000円
-オイルシールホルダー加工→2,000円

*見ての通り、小さなオイルシールがオイルシールホルダーの奥に閉じ込められていて、これを取り出し工賃と、元の小さな場所に現役の大きなオイルシールは入りませんので、これが入るように広げる加工にも工賃がかかります。

*センターブッシュ(樹脂ベアリング)日本製→1,200円も同じく性能差は圧倒的です。このセンターガイドブッシュというのは、オイルシールの上か下に付いていて、オイルシールの中を上下するロッドを、正しくオイルシールの真ん中に位置させる役割をしています。だから、このロッドが減ってくるとオイル漏れの原因になります。

-同バンプラバー日本製→3,700円
-同バンプラバー長さ調整カラー→2,500円

修理を依頼されたこのリアクッションには、この黄色いバンプラバー(底付き防止スポンジ)は、どこかへ飛んでいって始めから存在しませんでした。これは、古いリアクッションにはよくある事で、年月をかけて激しい衝撃を硬質スポンジで受け止めていますので、耐用年数を過ぎるとひび割れ砕けちぎれバラバラになり、どこかへ飛んでいってしまうのです。

*現役のバンプラバーは、TY250Zには長さ寸法が足りません。このまま使うと、スイングアームの上下ストロークが増えて後ろタイヤがフェンダーに当たります。ですから、純正のバンプラバーの長さに合わせる為に、上側にアルミのカラーを入れて長さを正しくしています。

*見事、完成いたしまして蘇ったTY250Zのリアクッションです。
よかった、よかった!