<'07年中古SY250Fの進行あんばい>

二郎君は、お兄ちゃんのワークスマシンの整備に忙しいので、イチロおじさんが、'07年TY-S250Fのフロントフォーク回りを全バラオーバーホール&チューニング組み立て作業をいたします。

まずは当たり前ですが、左右のフロントフォークを取り外します。

左右共に、オイルシールも何もかもバラしますね。左がスプリング側で、右がダンパー側です。このベストセラー38φパイオリは、ご覧の通りに左右完全分業制で「左はスプリングのみ」「右は上下動き調整のみ」と言う、いたってシンプルな構造です。

我家に嫁いできた時から分かっていましたが、この'07年の左右のフロントフォークのインナーチューブには、証拠写真の通り重傷のこすり傷が入っていました。この傷では、いくら精密バフ研磨仕上げ修正してオイルシール交換しても、かなりの確率でまたオイルが漏れてきくる事でしょう。

これが、右側のインナーチューブ傷です。


左側は特に重症で、凹みがひどいうえに、へたくそなバリ取り修正をやっていますので表面がザラザラですね。これでは「何度、オイルシール交換してもオイルが漏れた」でしょう。

ここまでいくと、何の迷いもなく「インナーチューブ新品交換」しか手だてはありません。左右共に、インナーチューブは新品交換します。

あんたねぇ、新品のインナーチューブの定価って知っています?スプリング側@68,387円でダンパー側@63,488円なんです。「ヒェ〜!!」ですが「売ったバイクから、オイル漏れを起こさない為の信用」はお金では買えないので、当然の事です。

手持ちの在庫に、同じブラックアルマイト色はなかったんで、シンプルなクロームメッキ色の新品と左右を交換します。使用前と今後使用予定を並べてみました。

これはリバウンドストップスプリング&ゴムと言いまして、伸びきりのショックを吸収しやわらげる役目の部品です。この部品は、ゴムとスプリングを強力な接着剤で貼り付けているのですが、右側写真の通り、これがはがれかかっていました。

ボンドかなにかでくっつけ修理しても、経験上、必ずまたはがれてきますので、あっさりとこれも新品交換です。インナーチューブ交換と同じく「新品部品交換ごときで信用が買えるのなら、これほど安いものはない」姿勢です。

このようなゴムのはがれの原因は「スプリング側のオイル量が少ない」場合に、よくこうなります。

38φパイオリのスプリング側油面は「130ミリ」ですので、正しく計って入れて下さいね。ちなみに右側ダンパー側の油面は「60ミリ」です。

多くはお見せ出来ませんが、本命、黒山チューニングもいたします。

黒山チューニングって何でしょう?簡単です、黒山選手がこの同じ38φパイオリを使っていた'05年BetaRev-3ワークス時代の時と、まったく同じ仕様にすればいいだけなのです。

チューニング(性能アップ)は、まずメカニックが「多分、良くなっているだろう」でいじります。そしてテストライダーがテストし「性能が上がっている」「何んも変わらん」「逆に悪くなっている」を判定し、テストライダーのOKが出て、始めてチューニングは完成なのです。

当たり前ですが、オイルシールとダストシールも新品交換します。特にダストシールは。オゾンクラックの入りにくく、動きの軽快な日本製と交換ですね。ちなみにオイルシールは純正の始めから、動きのいい日本製です。

すべての修理とチューニングが終了し、完成しました左右フロントフォークです。当たり前ですが、新品インナーチューブは傷ひとつなくビューティフルですね。

始めから付いていたインナーチューブは、こんなんです。オイルが漏れる事の予想100%ですね。

上下ステアリングに組み付けますが、ここで、また問題が発生しました。

前フェンダーについている、左右のフロントフォークを連結させ強度を上げる部品のスタビライザの取付け穴の一カ所が、この通りに穴位置がずれています。このまま無理矢理取付けますと、フロントフォークの上下動きが渋くなり、何の為のオーバーホールとチューニングか分からなくなります。

で、この通りに、スタビライザ側の穴位置をリューター(歯医者さんが使う削り道具)で穴位置を広げ、ピッタシに合わせます。他の2カ所も、多少のずれがありましたので、こっちも修正しました。

これで、左右のフロントフォークの上下動きは、期待した通りの動き性能を発揮してくれる事でしょう。

前タイヤは、もちろん'09年製ミシュランタイヤに新品交換です。内部のチューブもミシュランタイヤ製は当然ですね。

以上、'07年SY250Fのフロントフォーク回り、すべて手直し完成いたしました。

最初に付いていましたダンロップ前タイヤは、民間人皆様ならまだ試合に使えますので、お渡しします。

傷の入った左右のインナーチューブは、振り回して喧嘩に使えますのでこれもお渡しします。交換しましたオイルシールとダストシールも、交換したと言う証拠の為にお渡しします。割り箸と爪楊枝を立てて、輪投げをしてお遊び下さい。

-エンジンとキャブレターと排気系は二郎君担当
-前後サスペンションとフレーム関係は、おじさん担当

の完全分業制をひく黒山レーシングです。二郎君はまだお兄ちゃんのエンジンで忙しいから、次はおじさん担当のリアクッションですね。お楽しみに〜!!

イチロおじさんより