RACE REPORT / 少年部レースレポート

2018年1月21日 トライアル中国選手権第1戦岡山県粒江大会のご報告



●大会前のライダースミーティング

その昔、男・健さんこと加藤文博さん率いるチーム「チームKATO」というものがありまして、黒山健一選手がまだハイハイをしていた時代のことです。当時から大会前は同じようにライダースミーティングはありましたわけで、このチームKATOの面々は加藤さん本人はもちろん、みなさん全員、一番最前列に並びまして堂々とミーティングを受けていました。

これは大会主催側もライダー側としても、とても好感の持てる行為ですが、良いとわかっていてもシャイな国民性のハポネスはなかなか出来ませんね。常に遠巻きに囲み、そして後ろの方に並びたがる国民性です。

はい、良いことは真似しましょうで、大会内容の説明をなさるMFJトライアル委員長の西さんの目の前に選手二人が並び、言っていることが理解しているか理解していないのかは分かりませんが、この通り、男.加藤文博さんの教えを忠実に守りました。

マイクを持った西委員長と陸くんの間にいるのは、娘の和江ちゃんで「トライアルは怖いからもうやらないけど、トライアルを見るのはとても面白い」ということで、「あたしが陸くんを勝たせる」と、頼もしいサポートをしてくれました。

単に「水やりバイク持ち」だけですが、いつも「おねぇちゃん、遊ぼ〜♪」と慕っている関係で、陸くんの成績が出たのの半分はおねぇちゃんのおかげかもしれません。

ライダースミーティング

●成績

やっと陸くんが弟の陣に僅差ですが勝ちました。兄貴の面目を保った一戦でしたね。
1位 池田 力(中学生) 0点
2位 黒山陸一(小4生) 0点・・・ゴールタイム時間差
3位 黒山 陣(小2生) 1点
4位 屈強頑丈な白バイおまわりさん 3点
5位 おじさん 4点
6位 おじさん 5点

34位 河村きれいどころ子 33点・・・元うちの女子部員

39位 ドベのおじさん 87点

表彰式

●二人のライディング

セクション設定が比較的簡単だったので、安定したきれいな乗り方をするライダーに有利な大会でした。兄貴の陸くんは、例えば黒山選手が教えると、教えた通りの教科書のようなライディングをします。ですので、道場の竹刀での練習試合に強い陸くんの、思う通りのライディングができた試合運びでした。

黒山陸一の走り


ですが、弟の陣は「それは教えたのと違う行き方やろ」というライディングをしてクリーンを出します。暗い裏通りの斬り合いに強い陣くんには、神経戦の大会は少しばかり物足りなく、なんでそこで足が出るのの1点が致命傷。

黒山陣の走り


ここは2速から3速にチェンジアップするポイントですが、兄貴の陸はまだチェンジアップしていません。もう少し走ってからアップします。ですが、そこではチェンジに失敗したら、次どこでするのになりますから、ここでは兄貴はチェンジ場所にミスが出ています。

黒山陸一の走り


弟の陣は今まさにチェンジアップしようとしている瞬間で、きちんと指2本でクラッチレバーを握り、よりチェンジが入りやすくコントロールしています。 民間人皆さまも体感している通り、できますればチェンジというものは「クラッチレバーは指一本より指二本、指二本よりドラえもん握り」の方が確実にチェンジできるのです。この写真の場面は「チェンジアップ」ですので、よりなおさらです

黒山陣の走り


●まとめ

公式な選手権でどのくらいの位置につけるのかの試金石の大会で、2位と3位、まあおおむねの今後の作戦と、今までやってきたことが間違っていなかった、の確認になりました。

日帰りですので、日曜の夜には戻っていましたが、テレビでちょうど卓球の全日本選手権で男子は張本智和14歳がチャンピオンで、女子は伊藤美誠17歳がチャンピオン。この子たちっていくつから卓球をやっているか、想像がつくでしょう。以前までは泣き虫愛ちゃんで、3歳からでしたけど、今はハイハイから立ち上がるとすぐにラケットを握らせる時代です。

黒山③番手の太陽(たお)くんは幼稚園年長さんですが、陣くんも同じく幼稚園年長さんからバイクに乗り始めています。それも乗り始めている、可愛いねお上手、のレベルではなくて危ないことばかりやらせています。これって、器械体操幼児に、すぐに宙返りをやらせているのと同じで、今のスポーツはとにかく早く始めないと世界には通用しない時代になっています。

この間の小学校の身体検査、兄貴の陸くんは1年で5センチ身長が伸び、弟の陣くんは7センチ伸びています。少年部の大目標は11月のグランドチャンピオン大会10位以内入賞ですので、まだ約1年弱ありまして、背が高い方がトライアルは有利ですんでグラチャンまでにどこまで背が伸びるのか、お楽しみ。

とにかく毎日「トライアルの時間以外は、飯食って頭使わずすぐに寝ろ」が家庭の教育方針。新チャンピオン張本智和14歳の所属先がエリートアカデミーで、ここの方針とまったく同じです。

黒山レーシング・黒山一郎