<スコルパ/TY-S125Fのチェーンを、兄貴分520サイズに交換したらどうなったの巻>

その昔のトライアルバイクのチェーンは、すべて428サイズという太さのチェーンが使われていました。当時のトライアルはテケテケネチネチ小回りするトライアルだから、パワーのないエンジン性能で、だからチェーンもこの428サイズお子様チェーンで十分と考えたんでしょうね。

でもこの428サイズのチェーン、実際に使ってみての欠点は

  • 腕前が上がってステアケースに突撃しますと、やっぱり「切れ」るのです。危ないですね。
  • 弱いから当然よく伸びます。
  • 当時、盛んにはやったマディセクション(泥沼)をやると、後ろスプロケットとチェーンの間に泥が入って「カチャンカチャン」と歯飛びするのです。

ということで、しばらくしてから兄貴分の520サイズチェーンに変更になり、今にいたっているといういきさつ。

二郎君のトライアル、今はスコルパTY-S125Fに人生のすべてをかけ、どこでもここでも攻めまっくておりますが、このTY-S125Fについている428サイズのチェーンには、何にも興味や不信もなくそのまま使っていました。

まあ「しょせんは125ccだから、250ccについている兄貴分の520サイズなんか必要ないだろう」ですね。

二郎君号、TY-S125Fのチェーンを428サイズから兄貴分の「520サイズにしてみよう」は、この写真が原因です。

2月3日(火)4日(水)と訳ありまして、山口県下関にあります「フィールド幸楽」に2日間練習に行きました。二郎君、TY-S125Fでここぞとばかりに、単発ステアケースの鬼練習をした結果、後ろスプロケットがその衝撃に耐えきられずに、ホイルハブの4本止め部分からちぎれてしまったのです。

チェーンが切れなかったのには理由がありまして、黒山選手のスポンサーの「DID大同工業様」から、最強の428サイズチェーンである「428-NZゴールド」をいただき、それを使っていたからですね。

練習が出来なくなり、トボトボ.ショボショボと帰宅後「後ろスプロケットを交換しても、また必ずこうなる」。だったら、元国際A級125チャンピオンも520サイズに交換して全日本で戦っていたから「よおし、520で安心ステアケースになろう」で520サイズ変更を思いたった次第。

125ccのバイクに、兄貴分の強い520サイズを使うにあたって、まずは寸法違いを調べます。

重ねてみますと、520(44T)の方が428(57T)よりも少し径が小さいですね。結論が先なりますが、前スプロケットは、好むと好まざるとに関わらず520サイズは歯数が9Tしかありません。ですから、必然的に減速比は後ろスプロケットの歯数で調整するしかないのです。

これまた、結論が先になりますが、46Tもテストしましたが結果「44T」が最高の結論、これは、あとで説明します。

後ろスプロケットの428サイズの歯の大きさと、520サイズの歯の大きさはこんなに違います。

前スプロケットは、520(9T)の方が428(11T)ともに、径はほぼ同じです。この二つを忍者の手裏剣ごっこで投げ合をしたら、刺さって痛いのは見てのとおり「山の高い」520サイズですね。

チェーン本体も、見てのとおりの大きさの違いです。喧嘩でチェーンを振り回すんだったら、これもやっぱり520サイズの方が痛そう。

以上、見てのとおり、やっぱり428サイズよりも520サイズの方が、圧倒的に大きさも太さも強さも余裕勝ち。でもやっぱり、見て520サイズの方が重そうだから「125ccには重いチェーンをブン回すのに負担になるのかなあ」なんて考えて重さ計り比べをします。

まずは、兄貴分の重いと思われる520サイズの、前スプロケット.後ろスプロケット.チェーンの3点セットを計ります。結果「1,570グラム」(写真左)でした。

次に、どれくらい520の方が重いんだろうか、と思いつつ軽い筈の428サイズの3点セットを計ります。

こっちの428サイズは「1,620グラム」(写真右)でして、何と何と重いと頭から思っていた520サイズの方が50g軽かったのです。この428サイズの後ろスプロケットは真ん中が破損してありません。つまり、本当はもう少し重いのです。

いやあ、人間、思い込みというのは怖いですね。「図体がでかい強い」の520サイズの3点セットが「小ぶり弱い」の428サイズよりも軽かったのです。いやはや何とも、ですね。

モータースポーツの世界には「バネ下重量」という専門用語があります。バネ下重量とは、動く部分の事を言い「バネ下重量の軽減」は、チューニングの第一歩ですね。ホイル、タイヤ、スイングアーム、サスペンションやスプリング、アウターチューブ等々の動く部分の軽量化が最優先。

分かりやすく例えば、ジョギングする時にリックサックに2キロの荷物を入れてかついで走るのと、その2キロを半分に分けて、両足首に1キロずつ結びつけて走るのでは、体には結果同じ2キロをつけているんだけど、どっちの方が重く感じ、そして走るスピードに悪さをするのかは、誰が考えても「あんよ」の方ですよね。

エンジンで20馬力出たとします、それを「チェーンをかいして」後ろホイルに20馬力そのままを伝えるのが最高です。ですが、チェーン自体を回す事に馬力を取られ、実際は19馬力しか伝わらないとします。

だったら、これまた誰が考えても「軽いチェーン3点セットだったら、馬力の損失が少なくなるん違うの」ですね。うれしいですね、520サイズの方が428サイズよりも「強くて軽い」なんて。

実は今、工場には3台のTY-S125Fがあります。1台は二郎君ので、あとの2台はチューニング預かりのお客さんのです。二郎君号は520サイズのチェーンで、あとの2台はスタンダードの428サイズチェーンですね。

で、二郎君号520チェーンとお客さん号428チェーンを乗り比べをすると、その違いにビックリします。それ程、差がありました。こりゃあ、520サイズをつけたTY-S125Fで、国際A級チャンピオンがとれたのの、小さな小さなひとつの原因かもしれませんね。

まず、一番の違いはステアケースに突撃した時に、そのショックが少ないというか、しっかりぶつけられるという事。それに、確実にエンジンのパワーを、より強くタイヤに伝えているという事。

写真のレベルの段差を超えたレベルで、民間人でもその差は体感出来ます。民間人になっておりますお父さんの腕前では、この庭の置き石レベルしか超えられませんが、これで分かる程に違うのです。

今はなくなってしまったけど、蒸気機関車の車輪は5個くらいありますが、実際に動輪として回転力を生み出しているのは1輪だけです。で、その動輪に連結棒をつけてすべての車輪につなぎ、結果、すべての車輪に回転力を与えているのです。

この動輪に付けた連結棒が、強くないと具合が悪いのは誰が考えても分かりますよね。多分、エンジンのパワーが、チェーン3点セットをより強いのに変更したら、より確実に後ろタイヤに伝わるようになった結果でしょうね。結果、二郎君が言うように「トルクが出た」です。

一本の棒を持って地面を押す時に、太い棒と細い棒の両方で押す時、やっぱり太い棒の方が「より力をつたえられます」よね。このたとえの方が、分かりやすいかもしれません。

後ろタイヤを沈め、次の動作の「ため」を作る時も安定感があるそうです。

520サイズに慣れて、あたらめて今まで使っていた428サイズをみると「頼りない」ですね。

純正の減速比は428サイズ「前11T×後ろ57T」ですが、520サイズは「前9T×後ろ44T」です。実際に乗っての感じは、純正に比べて520サイズは「後ろ44Tは少し足が早く」て「後ろ46Tは少し足が遅く」なります。

TY-S125Fの125ccトライアルでは、ほとんどの場合「1速」でセクションを走ります。でも、時々は「2速」も使います。ですが、どちらのギアを使うにしても「少し足が遅かった」のでして、520サイズ後ろ44Tでこの問題が簡単に解決してしまいました。

乗って走れば分かりますが、428サイズ純正の減速比に比べると、明らかに走りやすいのです。これも、民間人皆様でも体感できますね。

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以上ここから、香具師(やし).テキ屋.露天商の常套手段「さんざんほめておいて、最後にその商品を出す」手口が始まります。

520サイズチェーン.後ろスプロケット.ボルト.ナット.ワッシャ、お近くのトライアル専門ショップで簡単に手に入ります。ですが、ないのが「TY-S125Fのエンジンに合う、520サイズ前スプロケット」なのでして、これがある所にはあるのです。

写真の520サイズアイテム3点セットと、取付けボルトセットを販売します。

チェーンは、半駒ジョイントをつけないと長さが合いませんので、最初からお付けいたします。ボルトは最初から付いている皿ボルトは使えませんのでユニクロキャップボタンボルト×4.ステンレス皿ワッシャ×4.ステンレスゆるみ止め付きナット×4もお付けします。


(販売価格)→21,500円 

*内訳

  1. DID.520ERSゴールドチェーン→9,800円
  2. 後ろ44Tスプロケット→6,900円
  3. 前9Tスプロケット→3,700円
  4. 半駒ジョイント→1,100円
  5. ボルト.ナット.ワッシャ→サービス
  6. 送料/全国どこでも→サービス 
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    計21,500円

・バラ売りはしません。
・当社においでで、交換取り付け工賃は1,500円です。

実際のところ「ものを作って売る」のは少し儲かりますが「ものを買ってきてそれを売る」のはそんなには儲かりません。

今回の販売作戦は「儲からないモノ売り」が目的でなくて、428サイズチェーンから520サイズに交換したら「こうなりましたよ」と民間人皆様にご報告し、スコルパTY-S125Fの小排気量トライアルをより楽しんでもらうのが一番の目的なのです。

で、おいしい話ばかりして本当にそれが欲しくなった人に「自分でさがせば」と言う程、お父さんは意地悪ではありません。ですから「ほしかったら、数は少ないけどありますよ」も、ついでに紹介ですね。

イチロより